Fondness for alleyways -路地裏嗜好-

写真をやり始める前からもそうですが、写真を始めてからより一層好きになってしまったものがそう、「路地裏」です。

喧騒なメイン通りには無い静寂と生活感、閉塞感と哀愁を感じるのが路地裏です。
street snapを撮るようになってからも路地裏へはついつい足が進みます。

幼少の頃、実家の近くで自分の好きな路地裏がありました。
近所のパン屋さん、と言っても今のおしゃれなパン屋さんではなく、おばあさん一人が店番をしている駄菓子や煙草、少しの生活用品も売っているような所謂近所のお店です。
そこへお使いなどの買い物へ出かけるときに通る路地裏が大好きで、当時の自分にとっては不思議な感覚に襲われた場所でした。

特に夜。時間が老けてくるとそこの路地裏は一つの外灯が道を照らします。外灯そのものも脆弱で、雨除けのかさですら体をなしているのかさえ危うい風体です。街路樹というか民家から生えている大きな木がその外灯を覆い隠し、路地裏には幻想的な陰影を産みます。
風が強いや雨の日などは特に静寂が強く感じられ、風によって聞こえる戸が軋む音や、雨に打たれるトタン屋根の音等が生活感のある音を掻き消しまるで世界で自分一人だけかのような閉塞感に襲われます。時折怖くなって走ってしまうこともしばしば有り、家に帰って家族がいることにホッとしてしまうような時もありました。

今大人になって路地裏には哀愁を感じるのですが、子供の頃に覚えた感覚を取り戻してくれる、そんな場所が路地裏です。

場所や季節が変わっても路地裏には独特な雰囲気が漂います。その雰囲気は状況に左右されない街の舞台裏のようなものです。
利便な用途に特化されたその場所はどこか素直で飾らない魅力があります。

色んな場所に訪れた際も路地裏にはつい引っ張られてしまいます。

縦構図で素直にshutterを切る。

そこに映し出される描写に何を感じるか。見る人が私と同じような共感覚を覚えるなら嬉しい限りです。

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